※この記事には広告・アフィリエイトリンクが含まれます。
『ドカベン』を少し読み返したい。そう思って本棚の前に立ったのに、目当ての巻の手前に別の本がぎっしり。
まず手前の本を出す。その本を置く場所を空ける。ようやく奥へ手が届く。
読む前に、ひと仕事です。
長い作品を紙で持っている楽しさは、気になった巻をその場で開けること。その楽しみを取り戻すために、収納を「全部入ったら完成」から、もう少しだけ先へ進めてみませんか。
この記事では、買う版や読む順番ではなく、すでに持っている『ドカベン』の置き方を考えます。今読む分を出しやすい棚へ、それ以外を中身の分かる場所へ分け、ケースの内寸と実物を合わせる方法です。
大きな本棚を買う前に、一段、あるいは一箱から。手に取りたい一冊までの道を、短くしていきましょう。
最初に動かすのは、全巻ではなく今読む数冊
収納をやり直そうとすると、全部の本を床へ出したくなります。並べたら圧巻でしょうし、整理した気分にもなれそうです。ただ、途中で時間がなくなったら、その圧巻の景色を戻す作業が待っています。
まずは、これから読みたい数冊だけを出します。続きから読むならその巻と前後、気になるところを読み返すならその巻を中心に。最初の作業範囲が決まれば、片づけがその日の大仕事になりにくくなります。
この数冊には、取り出しやすい定位置を渡しましょう。毎晩机で読むなら机の近く、ソファで読むなら、その近くの棚の一角。読み終えたあとに戻す動作まで短くなる場所が向いています。
全巻を引っ越しさせる前に、今日読む一冊の席を決める。
残りの本は、すぐ読まないから不要、ということではありません。次の出番まで置く場所と、今手元に置く場所を分けるだけです。この二つを同じ条件で収納しようとすると、よく読む本まで奥へ押し込まれがちになります。
例えば、今は『大甲子園』を読んでいて、『ドカベン』をときどき読み返す場合。読書中の巻を取りやすい位置へ置き、読み返す巻を戻す場所も決めます。シリーズ名を毎回頭の中で整理するより、置き場所でわかるほうが扱いやすいですよね。
同居する人も読むなら、一時置き場を一つ共有しておく方法もあります。読んでいる本が各部屋へ散らばると、棚を探しても見つからない。借りた巻を返す場所が決まっていれば、家の中で捜索を始めずに済みます。
この段階で必要なのは、棚の端で数冊を支えるものかもしれません。収納箱を何個も注文する前に、今の棚に小さく読書用の場所を作れるかを見てみましょう。
棚は、巻番号が見えて一冊を戻せる並べ方にする
棚に本を並べたら、少し離れて巻番号を見てみます。背表紙の上に飾り物がかかっていたり、前に小物が並んでいたりすると、置いてあるのに探しにくくなります。
表紙を飾りたい一冊と、巻番号から探したい本は、役目を分けるとすっきりします。全部を正面向きに飾れなくても、よく眺めたい一冊だけに場所を作ればいい。残りは背表紙が見えるように並べると、選ぶ動作が減ります。
奥行きのある棚で前後二列に置く場合は、後ろの列に何があるかを棚の端へメモしておきます。ただし、メモがあっても手前の本を動かす手間は残ります。頻繁に読むほうを前へ置き、奥にしまう分は出番の少ない範囲から考えましょう。
一段に収めることだけを優先すると、途中の巻を抜いたあと、両隣の本が倒れてきます。空いた場所へ戻そうとして、片手で列を押さえ、もう片方で本を差す。毎回この動作が必要なら、少し詰め方を変える余地があります。
本を抜くときは、力任せにカバーを引かず、周囲の本を少し動かして本体を持てる余裕を作ります。戻すときも、表紙が隣の本に引っかかっていないかを見ながら収めましょう。
取り出せたら合格、ではなく。戻せたところまで試してみる。
整理した直後の美しい棚では、どの本もきちんと整っています。本当に使いやすいかがわかるのは、一冊抜いて戻すときです。片づけの最後に、真ん中あたりの巻で試すと、端の本だけでは気づかなかった窮屈さを見つけられます。
横に積んだ本を途中から抜く置き方も、毎回上の本を動かすことになります。小さな山だからと放置せず、よく読む巻は立てて取り出せる場所へ移すなど、読む頻度と取り出す手数を合わせます。
コクヨBS-34NBは、今読む本の端を支える候補
本棚の空いたところへ数冊だけ置きたいなら、コクヨのブックエンド大・青、BS-34NBが候補になります。箱を増やす前に、手元の棚で本の列を支えたい人向けの選択です。
メーカー仕様では、外寸は幅186mm、奥行き140mm、高さ200mm。鋼板製で、一組に二枚が入っています。底面には滑り止め用のゴムが付いています。コクヨの公式商品情報
まず見たいのは、高さ200mmが棚の中へ収まるかです。本だけなら入る棚でも、ブックエンドを追加したら上に当たることがあります。置きたい位置の高さと奥行きを、買う前に測ります。
本棚の端から端まで全巻を押さえる、というより、今読むまとまりの両側を支える使い方から考えましょう。途中の巻を抜いたときに列が傾くなら、端の位置を調整します。冊数が変わっても位置を動かせることが、独立した本立てを使うよさです。
滑り止めがあるからといって、どんな本の量でも絶対に動かないとは考えません。本の大きさ、重さ、置く面との組み合わせがあります。実際に並べて、一冊を出し戻しして、支え方を確かめます。
大きめの本立てを選ぶと、表紙より上へ支えが出る場合もあります。見た目をすっきりさせたい人は、その姿も想像しておきたいところです。寸法が合うことと、自分が好きな棚の見え方になることは、どちらも選ぶ材料になります。
二枚入りなので、左右に一枚ずつ使う案が立てられます。ただし、壁があるから片側だけでよいかなどは、並べる場所を見て決めてください。セットの枚数に合わせて収納方法を複雑にする必要はありません。
読み終わった巻を別の置き場所へ戻したら、本立ての位置も少し動かす。逆に続きの数冊を持ってきたら、その分を広げる。決まった冊数を押し込むより、読む進み方に合わせて変えられる小さな場所として使います。
ケースへ入れる本は、厚みの合計と入れる向きを見る
本棚に出す分が決まったら、それ以外の収納を考えます。ここで「コミック用ケースなら何でも入る」と先に買ってしまわず、手元の本を測ってから候補を選びましょう。
『ドカベン』には複数の版があります。秋田書店の豪華版第1巻も、公式では四六判のレーベルとして案内されています。作品名が同じでも、同じ収納寸法として扱わないことが出発点です。秋田書店の豪華版第1巻
測るのは、本の縦、横、厚みです。カバーを付けて収納するなら、その状態で測ります。一冊だけが入っても、並べると厚みが加わるので、入れたいまとまり全体の幅も見ておきます。
次に、ケースの内寸と向きを合わせます。本の縦が、必ずケースの高さに対応するとは限りません。本をどの向きに収める製品なのかを、収納写真や説明で確かめてください。
例えば、ケースの高さだけを見て「この本は背が高いから無理」と判断しても、製品は本を別の向きに収める設計かもしれません。反対に、外寸の長い辺だけを見て入ると決めても、実際の内側やふたの形が合わない場合があります。
寸法は三つ。向きが決まって、初めて比べられます。
一箱に入る冊数も、本の厚みで変わります。商品説明の最大冊数をそのまま『ドカベン』の巻数で割り、必要個数を確定するのは早いところです。最初の一箱で、無理なく出せる量を確かめてから増やすほうが、用途に合わない箱を抱えずに済みます。
ふたを閉めるときは、本やカバーが縁へ乗り上げていないかを見ます。押しつければ閉まるから大丈夫、とはしないで、いったん並べ直すか冊数を減らしましょう。容器の大きさを全部使い切るより、読みたいときに取り出せることが目的です。
寸法と収納例を確認してコミックボックスCMB-35を検討する
アイリスオーヤマCMB-35は、小分け収納から試す
ケースへまとめたい本には、アイリスオーヤマのコミックボックスCMB-35が候補になります。全巻を一度に収める計画から始めず、手持ちの本と内寸が合うかを一箱分で考えます。
アイリスオーヤマのコミックボックスCMB-35を楽天市場で見る
メーカーが案内する内寸は、約180×305×120mm。収納目安の最大20冊は、115×177×15mmのコミックを想定したものです。この数字は、『ドカベン』のどの版でも20冊入るという案内ではありません。アイリスオーヤマの公式仕様
本体に固定できる仕切りが付いている点も、少ない冊数から試すときに見ておきたいところです。ケースを満杯にするために別のシリーズを足すより、どの本を入れてあるかがわかる単位で区切るほうが探しやすくなります。
公式通販の外寸は、幅約21.2cm、奥行き約35.3cm、高さ約12.9cmです。内寸は本が入るかを見る数字、外寸はケースが棚へ収まるかを見る数字。メモするときも二つを分けて書いておきましょう。
奥行きがぴったりの棚へ入れる場合は、ケースを手前へ出せるか、扉が閉まるかまで考えます。収納後の写真を想像するだけでなく、読む日に箱を引き出す動作を想像すると、置けても使いづらい場所を避けやすくなります。
箱の中身には、シリーズ名と入っている巻の範囲を記します。例えば「ドカベン・手持ちの版・1〜数巻」のように、ほかの箱と区別できる書き方にします。巻の範囲は実際に入れた内容に合わせ、あらかじめ20巻分と決めないことです。
表示はふただけでなく、棚へ入れたときに見える側へ。上から見ればわかるラベルでも、棚の中では読めないことがあります。並べ終えた位置から文字が見えるか、最後に一度眺めてみてください。
クリアタイプでも、中の巻番号がどの向きからも読めるとは限りません。透明だから表示不要、と任せきりにせず、次の自分がどの箱を出せばよいかがわかる状態にします。
箱の中だけでなく、置く場所と掃除のしやすさも整える
箱へ入れたら、保管の心配が全部消えるわけではありません。国立国会図書館は、高い温湿度、不十分な清掃、長時間の光などを、資料の劣化につながる保管環境として挙げています。国立国会図書館の資料保存案内
家の収納へ取り入れるなら、まず窓際を見ます。午後になると本棚へ日が差す場合は、朝だけ見て置き場所を決めないようにしましょう。背表紙を見せたい気持ちがあっても、長時間光の当たる位置から移す候補を考えます。
掃除のしやすさも大切です。本の手前へ細かな物をたくさん飾ると、ほこりを取るたびに一つずつ動かすことになります。お気に入りを一つ残して、ほかは別の場所へ。この程度でも、棚へ手を入れやすくなります。
ケースを置く場合も、棚から出して周囲を掃除できる配置にします。上に別の荷物が積み上がり、箱を出すために部屋の片づけから始める状態だと、中の本を見る機会まで減ってしまいます。
大切にしまうことと、存在を忘れることは、分けたいですね。
次の巻を取りにいくときに、周囲のほこりや本の状態も一緒に見る。こうして普段の読書と結び付けると、整理だけの日を別に用意しなくても、変化に気づく機会を作れます。
本を箱へ移す前に、棚を拭いた場合は乾いた状態へ戻してから置きます。収納用品を増やすだけで環境の問題を解決しようとせず、光の当たり方、湿気が気になる場所、掃除できる余裕をまとめて見直します。
また、たくさんの本を載せる棚は、棚板の耐荷重や家具の使い方も確認しておきましょう。空間が空いていることと、載せられる重さに余裕があることは同じではありません。冊数だけで判断せず、使用している家具の説明に合わせます。
最後は、読みたい一冊を出して戻してみよう
ここまで決めたら、収納を使ってみます。本棚から一冊出す、あるいはラベルを見てケースを一つ出す。読む場所へ運び、読み終えたら元へ戻す。その短い流れを試してみてください。
前の荷物をどけないと取れないなら、置く順番を変更。ふたを開ける場所がないなら、箱を載せる作業場所を空けます。本の整理なのに箱の仮置き場が必要なのか、と感じるかもしれませんが、使う日にはまさにそこが必要になります。
全部の棚をそろえるより、まず一か所が気持ちよく使えることを目標にします。今読む分は本立てで支え、しばらく読まない分は寸法の合うケースへ。途中で読書の進み方が変わったら、手前へ置く本も替えてかまいません。
棚の見た目が完成したあとも、読む人の興味は動きます。前に読んだ巻を開きたくなったり、続きへ進んだり。その動きに合わせて入れ替えられる収納なら、最初から唯一の正解を作ろうとしなくて大丈夫です。
購入する道具は、どこで手が止まったかが見えてから選びましょう。本が倒れるなら本立て、棚からまとめて移す必要があるならケース。困りごとと道具の役目が合えば、買い足す理由もはっきりします。
『ドカベン』を開きたいと思ったとき、片づけの続きから始めなくていい。そんな棚を、一段分から作っていきましょう。整理のごほうびは、整った写真よりも、すぐに読める一冊です。
コメント